Rippon Vineyard(リッポン・ヴィンヤード)はニュージーランドの南島の南部、ワナカ湖畔にあるワイナリーです。セントラル・オタゴのワイン産業のパイオニアの一人とだれもが認めるロルフ・ミルズがワナカ湖畔にブドウを植え始めたのは1982年のこと。セントラルオタゴ地区での最初のコマーシャルワイナリーの誕生です。1940年代からワインを作り続けているようなニュージーランドワイン産業の父と呼ばれるような人々の中には、「セントラル・オタゴでおいしいワインはできない」と言っている人もいた時代のようですから、ロルフの信念とヴィジョンは秀でていたと言えます。
現在このワイナリーを率いるのはロルフの息子であるニック。ブルゴーニュではDRC(ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ)やニコラ・ポテルでワインづくりを経験し、ニュージーランドに帰国後ワイナリーを継ぎました。
実は実店舗のNZ BARは、このリッポンのブドウ畑のふもとにある、綺麗なブルーが印象的な、入口にドアベルが揺れているかわいらしい小さなテイスティングルームからインスパイアされています。バックパッカーとしてここを訪れたとき、青空の下、手作り感のある小さな部屋で、カジュアルな格好をした近所の人々が話しながらこの高品質なワインを試飲する姿から、「近所の人々がカジュアルな格好ででも、気軽に高品質な良いワインを飲めるような空間をつくりたい」と考えた次第で、その時点から2カ月後にはお店がオープンしました。そんなわけで、このワイナリーには個人的にものすごく思い入れがあります。

(上)バックパッカー時代にとったリッポンの風景。
(上)2007年9月ニック(中央)が、Pyramid Valley Vineyardのクラウディアとマイクと一緒に来店してくれたとき。緊張したが、とにかくこの時とても嬉しかった。
さて、リッポンのワインは、近年パーカー氏の五つ星ワイナリーとしての評価などもあり益々人気が高まっていると思いますが、このワイナリーの美しさも語る価値があります。実際ニックは、このワナカの自然を守るのが彼に課せられた使命だと語っています。

(上)冬のワナカへ。リッポンのワイナリーまで歩いてみることにした。電信柱の向うに見える雪を頂いた山の手前あたりの窪みがワナカ湖だ。美しいワナカの雰囲気を楽しみながらその方向を目指して朝から歩く。息が白い。地面は一面霜柱に覆われ歩くとさくさくと音を鳴らした。

(上)30分ほど歩くとようこそワナカへ!の看板。しかし、まだまだ序盤。ここからリッポンへはさらに先のワナカ湖畔を歩いて行く。途中反対方向へ向かい朝食を兼ねたビッグ・ランチを食べたので、時間がかなりかかる。
(上)ワナカ湖畔に辿りつき、下を見ながら歩く。子供たちの字で湖畔道路沿いに敷き詰められたタイルに一枚につき一年づつ「1719年 ダニエル・デフォーがロビンソークルーソーを執筆」とか「1720年 バッハがブランデンブルグ協奏曲を作曲」とか書いてあるのが見える・・・。全部で2000枚あるらしい・・・。19世紀くらいのタイルになるとワナカの史実ばかり書いてあるというからその辺りもマニアックで面白いかも・・・。

(上)ワナカの湖畔。ゆっくり歩いている鴨の一群を追いかけながらひたすら歩く。写真右隅の対岸あたりが確かワイナリーの場所だったと記憶をたどりながら歩く。たまにすれ違う人がみな挨拶しあう。

(上)たまには桟橋に寄り道して、ワナカ湖の水の中をのぞく。こんなに澄んでいるけれどここはけっこう深いところなはず。見えますか?大きなトラウトらしき魚がうようよいるのが・・・。
(上)途中湖畔から少し道が外れて閑静な豪邸街を歩く。美しいワナカは別荘地としても人気があるので、以前来た時には記憶にない新興の豪邸街のような新しいエリアも遠くに見えた。しずかな住宅のわきを入って再び湖畔の道に戻る。体はぽかぽか暖かくなってきた。

(上)ニックとの午後の待ち合わせの時間に間に合うか不安になってきた頃、リッポンの看板が・・・。しかし、ここからブドウ畑の脇ひたすら歩く。前より畑が増えたような・・・。

(上)下に集まっていたスタッフに「ニックは丘の上のワイナリーにいる」という情報を聞き、結構急な山登り。どこだろうとうろうろしていたら、近くで寝ていた犬が、急に動きだし、こちらを見ては進み止まってこちらを振り返る、という動きの繰り返しをする。ついていってみたら・・・・。

(上)ニックがそこにいた。「この仕事が終わるまでちょっと待っていて」というので高台にくるまでに見つけた見晴らしのいい場所へ移動し座って一休み。
(上)これが冬のリッポンの美しさ。

(上)リッポンの土壌で重要な役割を果たすシストをニックが拾い上げた。ワインにミネラルをもたらしたり、水はけをよくするために大切な片岩だという。
(上)巨大なコンポスト(堆肥)をいじっていたら中にいたミミズ。リッポンはビオディナミを採用している。オフィスの壁には無造作に一般的なビオディナミのカレンダーが参考にするのか張ってあったっけ。

氷河がどのように来たのか、ワナカに彼の両親がぶどうを植え始めたときの話、ビオディナミに関する話、ブルゴーニュ時代の写真を見せてくれたり、広い施設内を登ったり降りたりして散歩しながら話すニック。感動です。

(上)書いてある文字は樽を区別するための記号のようなもの(笑)。
おまけの写真が多くなりましたが、最後までお付き合いありがとうございます。
商品ページのほうにはリッポンのビッグヴィンテージのひとつとなった2007年ピノ・ノワールを掲載しました。ワインについての詳細はそちらのページでどうぞ。
→ Rippon Pinot Noir 2007の商品詳細ページへ。